立会外分売の振り返り(2020年8月)です。
銘柄名をクリックすると分析記事に飛ぶので、当時の分析と照らし合わせて参考にして頂ければ幸いです。
(6196) ストライク
分売枚数・・・1000枚
分売発表日終値・・・4725円
分売実施前日終値・・・4685円
分売発表日出来高・・・753枚
分売実施前日出来高・・・2768枚
割引率・・・2.99%
分売価格・・・4545円
当日始値・・・4720円(+175円)
当日高値・・・4825円(+280円)
当日安値・・・4625円(+80円)
当日終値・・・4780円(+235円)
当日出来高・・・3339枚
△値がさ株で株価の調整はほぼ無し
〇分売枚数に対する流動性は十分であった
〇値がさではあったが、割引率がしっかり
◎貸借銘柄だったのが良かった
値がさ株ということで当然リスクもありましたが、流動性の高さとしっかりとした割引率でかなりの好案件となりました。
貸借銘柄というのも結果にかなり寄与していました。
配分があれば寄売で17500円の利益に、安値で売っても8000円の利益という堅い結果に。
寄り後は上値が重い時間帯がありましたが、9:13の時点で既に分売枚数の1000枚を超える出来高がありました。
分売枚数≒売り圧力のため、早々に分売枚数以上の出来高が作られた時は後場への持ち越しはアリだと思われます。
(8771) イー・ギャランティ
分売枚数・・・10000枚
分売発表日終値・・・2772円
分売実施前日終値・・・2270円
分売発表日出来高・・・9035枚
分売実施前日出来高・・・8096枚
割引率・・・4.01%
分売価格・・・2179円
当日始値・・・2170円(-9円)
当日高値・・・2182円(+3円)
当日安値・・・2074円(-105円)
当日終値・・・2177円(-2円)
当日出来高・・・14360枚
×分売枚数10000枚が重かった案件
△分売当日までに株価は大きく調整し、流動性も悪くはなかった
〇分売実施翌日以降、株価は上昇基調に
分売枚数の多さが注目された分売は悲惨な結果となりました。
分売が当選した場合、寄りで売れば900円の損失に。
ほんの一瞬利益になる場面もありましたが、安値では1万円以上の損失に。
しかし、分売翌日は大幅上昇し終値は2260円となりました。
分売日の出来高が14360枚だったので、この日で売り圧力が吸収されたのだと思われます。
(4658) 日本空調サービス
分売枚数・・・1400枚
分売発表日終値・・・725円
分売実施前日終値・・・675円
分売発表日出来高・・・431枚
分売実施前日出来高・・・1277枚
割引率・・・2.96%
分売価格・・・655円
当日始値・・・681円(+26円)
当日高値・・・688円(+33円)
当日安値・・・669円(+14円)
当日終値・・・686円(+31円)
当日出来高・・・2473枚
◎分売前日にかけて流動性が改善した貸借銘柄であったため、リスクはほとんどなかった
◎分売当日はどこで売却しても利益になる良案件に
〇分売実施以降、株価は右肩上がりに
事前分析から直前分析まで安定していましたが、結果も見事なものに。
分売実施後も株価は少しずつ上昇し、720円台まで回復しました。
安定している案件はスイングするのも手ですね。
(7305) 新家工業
分売枚数・・・2815枚
分売発表日終値・・・1156円
分売実施前日終値・・・1023円
分売発表日出来高・・・13枚
分売実施前日出来高・・・1039枚
割引率・・・2.93%
分売価格・・・993円
当日始値・・・1030円(+37円)
当日高値・・・1035円(+42円)
当日安値・・・1023円(+30円)
当日終値・・・1025円(+32円)
当日出来高・・・2814枚
◎東証1部&貸借ということで安定した案件に
〇節目の1000円に買いが多かった
こちらも安定した案件となりました。
大きく崩れることもなく、分売から10日ほど経っても1000円は割っていません。
株価の節目はやはり意識されていますね。
(9778) 昴
分売枚数・・・200枚
分売発表日終値・・・4685円
分売実施前日終値・・・4620円
分売発表日出来高・・・3枚
分売実施前日出来高・・・31枚
割引率・・・2.99%
分売価格・・・4482円
当日始値・・・4495円(+13円)
当日高値・・・4520円(+38円)
当日安値・・・4480円(-2円)
当日終値・・・4490円(+8円)
当日出来高・・・88枚
△株価の調整と流動性の改善が厳しかった案件
〇利益にはなったが、リスクを踏まえたら不参加で良かった
分売発表から実施日まで不安続きの案件でした。
分売当日の8:59まで大多数の人が割れることを懸念していたと思いますが、結果としては寄り売りで1300円の利益になりました。
結果だけを見れば参加で良かったですが、値がさ株&流動性が悪いというリスクがあったため不参加スタンスで良かったと感じています。
(7039) ブリッジインターナショナル
分売枚数・・・1550枚
分売発表日終値・・・3040円
分売実施前日終値・・・2784円
分売発表日出来高・・・155枚
分売実施前日出来高・・・1473枚
割引率・・・1.98%
分売価格・・・2729円
当日始値・・・2750円(+21円)
当日高値・・・2814円(+85円)
当日安値・・・2731円(+2円)
当日終値・・・2753円(+24円)
当日出来高・・・2120枚
◎株価の調整と流動性改善に恵まれた案件に
×割引率は最低レベルだったが、その他の条件が良く利益案件に
分売発表からの株価調整と流動性改善が良かった案件です。
割引率は最悪でしたが、株価水準も良かったことから思い切って参加した方も多数いた模様。
始値が一番安かったため、分売セカンダリーでも利益を出せた理想的な分売になりました。
(7228) デイトナ
分売枚数・・・1800枚
分売発表日終値・・・1481円
分売実施前日終値・・・1329円
分売発表日出来高・・・6枚
分売実施前日出来高・・・271枚
割引率・・・2.93%
分売価格・・・1290円
当日始値・・・1315円(+25円)
当日高値・・・1322円(+32円)
当日安値・・・1302円(+12円)
当日終値・・・1322円(+32円)
当日出来高・・・963枚
×流動性に懸念が残った案件
〇株価の調整や割引率は良かった
◎分売価格が6月以降の最安値だったのが幸いした
流動性が悪く、参加を見送った人も多かったこの案件。
しかし株価の調整と割引率が程よく、分売価格(1290円)が6月以降の最安値だったため、需給の悪さを跳ね返したという結果になりました。
分売当日はどこで売っても1000円以上の利益に。
立会外分売において流動性は最重要項目ではありますが、流動性が悪いからといって悪い結果になるとは限らないことを思い知らされました。
(6549) ディーエムソリューションズ
分売枚数・・・598枚
分売発表日終値・・・961円
分売実施前日終値・・・1400円
分売発表日出来高・・・82枚
分売実施前日出来高・・・363枚
割引率・・・3.00%
分売価格・・・1358円
当日始値・・・1350円(-8円)
当日高値・・・1374円(+16円)
当日安値・・・1343円(-15円)
当日終値・・・1366円(+8円)
当日出来高・・・983枚
×分売当日に向かって株価が大暴騰した案件
〇流動性は改善していた
△タイミングによっては利益になったが、始値で割れたのは残念
分売発表が11日で実施が26日という期間の空いた案件でしたが、その間に株価はどんどん高騰しましたね。
分売枚数が598枚と少なく、割引率も3%あったため参加した方も多いと思いますが、始値では分売価格を8円も割れてしまいました。
売るタイミング次第では利益になりましたが、立会外分売は始値が割れてしまうと厳しいですね。
(3922) PR TIMES
分売枚数・・・1800枚
分売発表日終値・・・2277円
分売実施前日終値・・・2358円
分売発表日出来高・・・1497枚
分売実施前日出来高・・・2054枚
割引率・・・3.01%
分売価格・・・2287円
当日始値・・・2313円(+26円)
当日高値・・・2339円(+52円)
当日安値・・・2287円(±0円)
当日終値・・・2315円(+28円)
当日出来高・・・3457枚
×分売価格が分売発表日終値より高かった
〇流動性や割引率は良い案件
分売発表から株価が高騰してしまった案件でした。
分売2日前に上場来最高値を更新するという加熱ぶりでしたが、流動性と割引率が良かったため始値売りで2600円の利益となりました。
(2454) オールアバウト
分売枚数・・・1000枚
分売発表日終値・・・981円
分売実施前日終値・・・918円
分売発表日出来高・・・592枚
分売実施前日出来高・・・717枚
割引率・・・2.51%
分売価格・・・895円
当日始値・・・918円(+23円)
当日高値・・・926円(+31円)
当日安値・・・888円
当日終値・・・891円
当日出来高・・・3457枚
〇株価の調整・流動性共に良い案件
〇割引率はやや渋め
◎分売価格が節目の900円を割り込んだ
割引率は2.51%といまひとつでしたが、全体としては好案件に。
予想通り900円台へと反発した分売になりましたが、不運なことに後場に総理辞任の速報が流れ、直後に大きく下落してしまいました。
その速報がなければ920円近辺で揉み合い、翌週から950円を目指す展開の可能性もありましたが無念。
立会外分売は市況に大きく左右される投資法であることを再認識しました。
2020年8月総括
8月は10件の立会外分売が行われました!
最初の分売の(6196)ストライクは現時点で今年最大の利益案件となりました。
また、10000枚という超級の分売枚数になった(8771)イー・ギャランティーや流動性が終始絶望的だった(9778)昴など、判断が難しい分売も複数ありましたね。
(4658)日本空調サービスや(7305)新家工業の結果からは、東証1部&貸借銘柄の分売は堅い利益が望めるということが分かりました。
8月の分売は分売価格割れが2件に留まり、それぞれ割り込みも浅かったため全体としては良かったと感じています。
9月も10件ほどは出てくる見込みなので、僕の分析記事を参考にして頂ければ幸いです!
立会外分売について詳しく知りたい方はコチラもどうぞ!