日経平均ダブルインバースについて、初心者向けに解説をします!
第二弾のこの記事では、日経平均ダブルインバースのメリットを2つ解説します。
まずは第一弾のこちらからご覧ください。
▷▷▷日経平均ダブルインバース【 初心者向け解説① 】まずは一緒に基礎知識の確認を!
①日経平均株価の下落が利益になる
2020年2月から3月にかけて、新型コロナショックによって日経平均株価が大暴落しました。
こちらの日経平均株価の日足チャートをご覧下さい。
2月6日には23,995円の高値をつけていますが、新型コロナウイルスによる世界的な経済情勢への懸念から、2月中旬から下落がどんどん進んでいき3月19日には16,358円まで落ちました。
2ヶ月足らずで7600円以上の大暴落です。
日経平均株価を構成する225社の株価はもちろんのこと、上場しているほぼ全ての株価が恐ろしい早さで下落していきました。
そして、こちらがダブルインバースの日足チャートです。
2月6日の安値は846円ですが、日経平均株価の大暴落とは逆にどんどん高騰し、日経平均株価が最も下落した3月19日においては1730円まで高騰しました。
おさらいになりますが、日経平均株価が1%上昇すればダブルインバースは2%下落します。
つまり、反対に日経平均株価が1%下落すればダブルインバースは2%上昇するのです。
一般的に、株式投資は現物株を購入して運用することが基本となるため、株価が下落すると損失になります。
そして、日経平均株価は東証1部を代表する225社の株価の上昇・下落を反映した指標となっているため、全体的に株価が下落すれば当然日経平均株価も下落します。
今回の大暴落で大きな損失を被った方は多数いらっしゃいますし、「退場」といって投資の世界から離れざるを得なくなってしまった方もいることと思います。
そんな中、ダブルインバースは日経平均株価が下がれば下がるほど株価が上がっていく「あまのじゃく銘柄」なので、今回の新型コロナショックの前に買っていた人は大きな利益を得たことになります。
②現物株を買う(=空売りではない)ので、リスクが限定的になる
投資において、株価の下落局面で利益を得られる方法に【 空売り 】があります。
これは証券会社から一時的に株式を借りて、それを売るという手法です。
そして、売った時点より株価が下がった時点で購入して「買戻し」を行うことで、その差額分の利益を得ることができます。
[例]A社の株を2,000円で100株空売りし、株価が下落して1,500円になった時に買戻しをすると200,000-150,000=50,000円の利益になる。
しかし、この空売りには大きなデメリットがあります。
それは「損失のリスクが青天井である」ということです。
株式を購入すると「株主」になりますが、株主には「有限責任」というのがあります。
投資家にとって、一番最悪なのは自分が投資している会社が倒産することです。
その会社の株価が3,000円で100株保有していた場合は30万円になりますが、倒産すれば価値は0円になってしまいます。
しかし、信用取引ではなく自己資金の範囲での現物買いであれば借金を背負うことはありません。
最悪のことが起こっても30万円⇒0円。
購入した額以上の損失を受けることはないのです。
一方、空売りの場合は損失に制限がありません。例を挙げるのが一番分かりやすいですね。
[例]株価3,000円の時に100株空売り(=30万円)
株価が下がるのを待っていたところ、その会社が今後の業績に大きなプラスとなるニュースを発表!
株価は連日高騰し、1週間で10,000円に。しかもまだ上昇する様子・・・。
極端な例ですが、株価の上昇に限界は無いというのを表現しました。
10,000円の時に買い戻すと300,000円-1,000,000円=700,000円の損失になりますが、更に株価が上昇してもっと取り返しのつかない結果に・・・という可能性もあります。
ダブルインバースは一般的な株式と比べるとかなり特殊ですが、他の株式と同じく現物を買うという扱いになります。
そのため、投資した金額以上に損失を抱えることはありません。
まずは「リスクの上限が決まっている」ということを押さえて頂ければOKです。
空売りもダブルインバースの購入も「株価もしくは日経平均株価の下落」という局面において利益が発生します。
そして、「上昇」の時のリスクはダブルインバースの方が限定されているという解説でした。
次の第三弾では、「リスク」に焦点を当てて解説していきます。